発達障害と食3 会食と食事のマナー

会食嫌い

人の輪の中でどのように振る舞えばいいのかわからないため会食は恐ろしい、泊まりの学校行事では何も食べられなくなる。または、人と一緒だとどういうペースで食べていいのかわからなかったり、誰かに見られながら食べることは苦痛という子もいます。

ただ、外食でも個室なら食べられる子や一人にさせてもらえば少しは食べられる子もいます。

発達障害の子の場合、本人にとって初めてのことや不安なことに直面することによる情緒の不安定さなどから、刺激に対して過剰な反応を起こす場合があります。事前に説明をして心の準備を十分にとってあげることは必要です。

食事のルールとマナー

食事が出るとすぐに食べ始めてします子もいます。食べ物がテーブルに並び始めると、勝手に「いただきます」といって食べてしまうような場合は、その行動が間違っていることとみんなで挨拶をしてから食べる事を教えて行動を修正していく必要があります。

みんなそろって「いただきます」と言ってから食べるのがルールであることを何度も伝え、ルールを守っている子には褒めます。発達障害の子は、褒められることが好きなので、自分もルールを守って褒められようと考えます。

早く食べ始めても褒められず、ルールを守れば褒められることを繰り返し伝えましょう。

食事中に立ち歩いたり、大声を出して騒いだりするような子もいます。そのような子に食事のマナーを身につけてもらうには、視覚化したルールが有効です。例えば、このタイマーがなるまではイスに座っていよう、クッキングマットの上にある料理はナイフとフォークで食べましょう、エプロンをつけている時は大声を出さず、静かに食べましょうといったルールを作るのは良いでしょう。タイマーを見れば座っている残り時間が分かり、クッキングマットで使う食事道具が理解できます。エプロンも静かに食べるということを目で見ることでルールを確認できます。

手づかみや早食い、こぼしたり嫌いな食べ物を床に落とす、あるいは顔いっぱいにご飯をつけるなど食事のマナーが悪い場合、自分の食べ方に気付いていなかったり、周囲に関心が低い場合があります。

そのような場合は、食事のマナーを教えてその項目と日付の書かれた表を作って、〇や△をつけるのがおすすめです。

例えばこんな感じの表です。

食事のマナー確認表11月1日

(月)

2日

(火)

3日

(水)

4日

(木)

おはしやスプーン、フォークを上手に使いました。
ゆっくりよくかんで食べる事ができました。
顔にご飯つぶはついてませんでした。

全部が〇のついた日は、褒めてあげ喜んであげましょう。〇がない日は明日は頑張ろうねと励ましてあげましょう。

食事のときに空いている手を添えずに、だらんと下げて食べている子がいます。そのような子は空いている手の使い方を分かっていないだけですので、茶碗を持つことを優しく教えてあげましょう。慣れてくれば、両手を使った方が食べやすいことに気がつきます。

参考

発達科学研究教育センター 発達障害を有する子どもの「食・行動」の困難に関する発達支援研究2015

発達障害の子が自分が自分で苦手克服を目指すようになる家庭支援術

キッズハグ 子育ての悩みラボ

YAHOO!知恵袋

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