ESDM アーリー・スタート・デンバー・モデル3  ESDMのポイント

ESDMのポイント

ESDMのポイントは以下のものです。

1 子どもが他の人に興味を持つ機会を増やすことによって学びを増やす。

・子どもを良く観察して、興味を探す。
・子どもが目や口の動きを良く見えるように対面で接する。心地よい距離を見つける。
・目移りするものは隠して、余計なものを排除する。
・主役にさせる

2 子どもの笑顔と笑いを増やすことによって、人と関わるのは楽しいことを教えること。

・対面で二人で遊ぶ
・おもちゃのない関わり遊び

例 歌を手のふりをつけて歌う、いないいないばー、お馬さんごっこ、くすぐり
ごっこなど

・上記の遊びを順番で行うようにする。
・おもちゃのない新しい関わり遊びを紹介する。
・物を取り入れた関わり遊びをする

例 おもちゃ、知育玩具、パズル、粘土、シャボン玉、風船など

・おもちゃありとおもちゃなしの関わり遊びを繰り返す。

3 関わり遊びや生活の中で、自然に親子がコミュニケーションを形成して同等のパート
ナーになる。

・シェアを学ぶ。

例 子どもの興味のあるものを見つけて真似をする。
親が新しいものを2つの選択肢を与えてやり方を教え、子どもが選択をする。

・ジョイント・アクティビティー(順番を教えるための枠組み)の形成をする。
ジョイント・アクティビティーのステップ

例 遊びの場合

① 2人で対面し何の遊びをするか決める。
② 子どもの真似をしながら遊び始め、順番に行ったり一緒に遊びながら、物の名前を
言うなどのナレーションをする。
③ 子どもを観察して、飽きてきたのを見計らい遊びに変化を加える。
④ 子どもを観察し、他のものへ興味を持ったら遊びを修了させて次の遊びをする。

ジョイント・アクティビティーは食事やお風呂など生活の時間においても流れを作って
形成します。

4 言葉で話すことよりボディーランゲージ(非言語コミュニケーション)によって感情を表現
できるようにする。

・手助けを減らし、自分で考えて表現するようにする。
・要求や手助けの表現が出るまで待つ。
・日々の生活の中で表現の機会を多く作る。
・新しいシステムに慣れるまで時間がかかるので、ゆっくり続ける。
・表情や越え、ジェスチャーが良く見えるように常に対面で対応する。

5 模倣する能力を育てる

・親が子どもの出した音にすぐ真似をして、ナレーションをする。
・親が物を使って子どものすることをナレーションしながら真似る。
・ジェスチャーをつけて好きなキャラクターの真似をさせる。
・好きな歌やフレーズなどの音を真似させる。
・親は子供が真似をしやすいように動きを強調して表現する。

6 ABAについて

7 子どもと親と物への興味を交互に移させて、共同注視の三角関係をつくる。

・親が指さした先の物を見て、また親に目線が戻ってくる。
・子どもがものを持っている時に、アイコンタクトと笑顔で声をかけながら手を差し
出して物をもらう。
・見せる

手順

① 親が「見て見て!○○だよ!」と子どもの目の前に物を見せる。
② 子どもがものを持っている時「見せて!」「何それ?」と両手を出して、アイコン
タクトを待つ。
・指さし

手順

① 親が子どもの視線の先にあるものを指差して「○○だね」「ここにおいて見れ
ば?」「○○欲しいの?」と声掛けをしてアイコンタクトを待つ。
② 子どもの興味のあるものを手にもって、素早く子供の人差し指を持ってきて触ら
せる。

「これが欲しい」「これをやって」「これは○○だよ」1つずつ理解させてあげ
る。徐々に距離を作り、触れない物でも指差しができるようにする。

8 親子で一緒に遊ぶ中でたくさんの学びの機会を作り、1人遊びを手助けする。

遊びの大切さ
① 何度も繰り返して遊ぶことで新しいスキルを身につけていく
② 何度も繰り返して遊ぶことで修得したことを練習する。
③ 遊びに遊びを重ねて新しい遊びを発見したり創造する。
④ 遊びの中で他の人を観察して一緒にやったり真似をしたりして社会性を身につける。

9 自主的で創造的、柔軟性のある遊びをできるようにする

見立て遊び(ごっこ遊び)でのメインの動き
① 生きているようにする
② 実際の物を代替する
③ 物を組み合わせる。

10 生活の中で関わる人から表情や動きを通して言葉の使い方や理解をできるようにする。
・できるだけ言葉の必要な状況をつくる。

例 食事やお風呂、遊びの時間に親が関わる。

お手伝いをさせる
・毎日の積み重ねで子どもが一緒の時間に参加していく。
・子どもの音を真似て、親の音を子どもが真似るようになり交替で真似ができるようになる。
・子どもの動きをナレーションする癖をつけ、子どもの言語能力の少し上の言葉を話す。
・子どもの行動に音をつける。
・他人の言葉を理解する。

例 「公園へ行くよ」と言いつつ車の鍵や上着を取って玄関へ歩く。
少しずつ返事ができるように返事があるまで行動しない。
・生活の中での新しいスキルを言葉にして理解し、スキルと言葉を少しずつ増やしていく。