行動の記録1 事象記録法とインターバル記録法

行動の記録

観察者がある特定の行動を観察してデータを得る場合、頻度、持続時間、潜時、反応型、強度、場所といった点に着目します。

頻度

行動の頻度は、例えば瞬きをした回数、手を挙げた回数、教室から退室した回数、物を傷つけた回数などのことです。これらは、観察者があらかじめ決めた観察時間中に、どれだけ生起したかを記録します。観察においては同じ観察時間を設けて観察することですが、異なる観察時間で行動の生起頻度を比較する場合はそれぞれの比率で比較します。

潜時

戦時とは、観察者が行動を起こすように指示してから、その行動が生じるまでの時間のことです。例えば教師が生徒に対して「手を挙げなさい」と言った場合、手を挙げるまでにかかった時間が潜時になります。

反応型

行動の反応型は、どのような行動であるかという事です。例えば食べるという行動の場合、箸で物をつかむ、それを口の中に運ぶ、口の中に入れたものを噛む、飲み込むといった要素で構成されています。標的行動はできるだけ具体的に記述します。

強度

行動の強度は、例えば声の大きさや、働きかける力などを記録します。

場所

行動がどのような場所で起きたのか、あるいは自傷行為であれば体のどの部分を傷つけたのかといった行動の対象となった場所や行動の生起された場所を記録します。

事象記録法

観察者が設定した時間内で観察を行い、ある行動の頻度を測定する方法です。例えばまばたきをした回数、手を挙げた回数、教室から退室した回数などを測定することが挙げることができます。観察の視点が明確なので、観察したい項目を記録しやすい方法です。

事象記録用データシート

対象者名:観察者名:
行動  挙手をしないで、勝手なおしゃべり
日付開始時刻  終了時刻行動生起の記入全生起数
1/22/1110:00   10:20///// ///// //12
1/23/1110:00   10:20///// ////9
1/24/1110:00   10:20///// ///// ///// /16

インターバル記録法

行動が生じた実際の回数の測定値を記録する手段です。行動が生じるたびに数えるのではなく、ある観察時間内でその行動が生じたインターバルの数を数えます。

インターバル記録法ではまず、標的行動を観察する時間(通常なら10分から1時間)を定義します。そしてこの行動観察時間を等しいインターバルに分けます。通常、インターバルの長さは30秒以下です。インターバルが短いほど、データの正確さは増します。データを記録するために教師は、時間のインターバルを表すマス目を並べて書きます。教師は、各々のマスすなわちインターバルの中に、行動がそのインターバル時間内に生じたか(+)、生じなかったか(-)を単純に記入します。そのため、各インターバルには、+かーのどちらかの印しかありません。

インターバル記録法のデータシート

インターバルの長さ(秒)観察日:
氏 名:行 動:
観察者:
セッティング:開始時刻:終了時刻:

インターバルの長さ(分)

10”20”30”40”50”60”

標的行動が生起したインターバル数(パーセント):

標的行動が生起しなかったインターバル数(パーセント)

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