日本でのインリアル
日本では、大阪教育大学で言語聴覚士の養成に取り組んでいた竹田契一先生によって導入、提唱されました。
インリアの導入は、1979年、コロラド大学夏期言語障害セミナーで短期ワークショップを受けるという形で始まり、その翌年1980年からはワークショップに参加した教師、言語聴覚士、学生を中心に大阪教育大学で実践を始めました。そして5年後の1985年にインリアルの実践と研究を目的とした日本INREAL研究会が設立しました。
1994年にはインリアルの理念や方法を整理し、それまでの実践例をまとめたものを加えて「インリアル・アプローチ」として刊行されました。
竹田契一先生について
略歴
1937年 神戸市生まれ
1961年 アメリカ・アズベリー大学卒業
1962年 アメリカ・ピッツバーグ大学大学院言語病理学科修了。
1965年 アメリカ・ミシガン大学大学院言語病理学科中途帰国。
1975年 慶応義塾大学医学部大学院医学研究科、医学博士。
1976年 大阪教育大学聴覚言語障害児教育教員養成課程助教授。
1983年 大阪教育大学障害児教育講座教授
2002年 大阪教育大学定年退官
2007年 大阪医科大学LDセンター顧問、一般社団法人日本LD学会副理事長、一般財団法人特別支援教育士資格認定協会理事長
現在、日本INREAL研究会名誉顧問、大阪教育大学名誉教授など
主な編著
「インリアル・アプローチ-子どもとの豊かなコミュニケーションを築く」
「実践インリアル・アプローチ事例集-豊かなコミュニケーションのために」
「図説LD児の言語・コミュニケーション障害の理解と指導-AD/HD、高機能広汎性発達障害とどう違うか
」
監修
「AD/HD・高機能広汎性発達障害の教育と医療-どこでつまずくのか、どう支援するのか」
「LD・学習障害事典」
「LD・ADHD・高機能自閉症のある子の友達づくり-ソーシャル・スキルを育む教育・生活サポートガイド」
「LD・学び方が違う子どものためのサバイバルガイド キッズ編-あなたに届けたい家庭と学校生活へのLD・学習障害アドバイスブック」
「LD・学び方が違う子どものためのサバイバルガイド ティーンズ編-自立と社会生活へむけたLD・ADHD・広汎性発達障害アドバイスブック」
など
「怠けてなんかない! ゼロシーズン 小さな子供のためのディレクシア入門書」
「発達支援をつなぐ地域のしくみ」
里見恵子先生について
里見恵子先生は乳児保育、障害児保育、言語コミュニケーション障害学を専門として、長きにわたって教育研究に多大な貢献をされた先生です。日本インリアル研究会を立ち上げた方で、発達障害児やダウン症児、またその親に対して支援に取り組んでこられました。日本のインリアルを代表する先生です。
略歴
1953年 北海道穂別町(現 むかわ町)生まれ
1975年 北海道教育大学教育学部卒業、北海道白老町立小学校ことばの教室教諭。
1977年 北海道教育大学札幌分校言語障害児教育教員養成課程修了。
1981年 アメリカ・コロラド大学インリアル・セミナーに参加。
1983年 大阪教育大学研究生修了
1984年 大阪市更生療育センター言語療法士として勤務
1985年 INREAL Specialist資格を取得
1986年 日本INREAL研究会発足 事務局長
1990年 大阪市厚生療育センター療育部主任
1996年 大阪府立大学社会福祉学部講師
2002年 大阪府立大学社会福祉学部助教授(のち准教授)
堺LD研究会スーパーバイザー
2008年 S.E.N.S(特別支援教育士)の会大阪市部会会長
2010年 日本INREAL研究会会長
2014年 一般社団法人発達支援ルームまなび代表理事
一般社団法人日本LD学会副理事長。
2017年 5月23日 逝去 享年64歳
主な著書
「保育における特別支援」
「図説LD児の言語・コミュニケーション障害の理解と指導」
「ダウン症児者の社会生活」など多数
参考
鹿児島県総合教育センター 指導資料 2002年
明石書店
岩波書店
ミネルヴァ書房
横浜市養護教育総合センター 特別支援教育相談課 支援のヒント2008年
Amazon
ありのままの私日記“あなたがあなたらしく輝くために~樹庵”
福井県特別支援教育センター
軽度発達障害フォーラム
土曜の会
大阪府立大学学術情報リポジトリ