様々な強化子(好子)について

強化子(好子)の種類

1 一次性強化子(primary reinforcer)・
     無条件強化子(uncounditioned reinforcer)

もともとオペラント反応を強化する力を持っている、生物にとって本来的な重要性を
持った生得的な強化子のことで、生得性好子と同義です。

・食餌性強化子(edible reinforcer)
食べ物、飲み物など
例 キャンディー、ジュース

・感覚性強化子(sensory reinforcer)
視覚、聴覚、触覚などから得られる「気持ちいいこと」
例 絵本、音楽、スキンシップ

2 二次性強化子(secondary reinforcer)・
条件性強化子(Conditioned reinforcer)

過去の学習経験によって強化子の機能を持ったもので、習得性好子と同義です。

・具体的好子(tangible reinforcer)
物理的に実体を持った強化子。食べ物や現金、おもちゃやカードなど。

・高頻度活動好子(activity reinforcer)
活動そのものが強化子となるもので、ある行動をする機会が強化として役割を果たす場合、
その行動は活動性強化子または高頻度活動強化子と呼ばれます。

・特権強化子
クラス委員やキャプテン、宿題の免除など子どもにとっての特権となる強化子。

・社会的強化子(social reinforcer)
人との関わりが強化子として機能するときに「社会性強化子」といいます。社会的賞賛や褒
め言葉、人から注目される、人が喜ぶ姿や激励など社会から認めてもらいたいという欲求を
満たすもの。あるいは、他人と一緒に会話や活動することで得られる強化子。

・依存性強化子(addictive reinforcer)
通常、ある好子になれると飽きてしまうものですが、好子を摂取すればするほど、欲求が強
くなる強化子があります。このような強化子を依存性強化子と呼びます。

・刻印性強化子(imprinted reinforcer)
刷り込み期間に刷り込まれた強化子を言います。鳥が生まれて間もない頃(刷り込み期間)に
始めてみた動くものを自分の親と認識します。一度認識されると、その鳥は後追い行動をし
ます。これを刻印付けといい、こういった行動は生れて初めて見た動くものが強化子として
働いていると考えられそれを刻印性強化子といいます。

・攻撃性強化子(aggression reinforcer)
攻撃した後に得られる快感などの強化子。消去や強化率の低下、好子消失や嫌子出現などに
よって引き起こされる攻撃的な言動により周囲が迷惑がることで得られる強化子。
例 自分の思い通りにならず、大声を上げると周囲が気を遣う。
難しい課題を提示されて、机を叩くと先生が迷惑な顔をする。

・付加的強化子(adjunctive reinforcer)
他の強化子の提示条件によって強化力が高まる、第三者が提供する強化子。
例 アルバイトとして清掃する場合の「賃金」

・行動内在的強化子(自然強化子)
行動に自然に随伴する結果の強化子
例 ボランティアとして清掃する場合の「ゴミのない環境への変化」

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