行動の記録2 時間サンプリング法 信頼性・妥当性

時間サンプリング法

時間サンプリング法はインターバル記録法と似ていて、観察者があらかじめ設定しておいた観察時間をいくつかのインターバルに分け、そのインターバル内で標的となる行動が生じたかどうかを記録します。インターバル記録法と異なるのは、秒間隔ではなくて、分間隔であるということです。各インターバルの終了間際に観測をして、そのとき標的行動が生じたらチェックを入れます。

時間サンプリングによる記録

例1

氏名観察日条件

査定の

障害児名

12時15分

1分 2分

1時15分

1分 2分

3時15分

1分 2分

5時15分

1分 2分

合計

間隔時間の

割合

A650% (6/12)
B975% (9/12)
C650% (6/12)
D325% (3/12)

※日常生活場面(施設内)において、4名の障害児のマニュアル・サインの使用について設定する場合に用いられる記録用紙、上段に示した時間は、1日の中で観察が行われる時間帯を示している。

※ 3分間の観察を1日4時間、時間間隔を1分とした時間間隔記録法を併用して記録した場合の
仮想データ

例2

氏名観察日条件

査定の反応

020” 40”01’ 20” 40”01’ 020”040” 1’ 20”040” 1’ 20” 040”

合計

間隔時間の

割合

頭たたき960%
(9/15)
手をヒラヒラ320%
(3/15)
援助の要求330%
(3/15)
注目の要求000%
(0/15)

※ここでは観察の条件は、観察時間が5分間、時間間隔が20秒間で総観察時間間隔は
15(5分÷20秒)。

※4種類の行動を記録した場合の仮想データを示しています。

信頼性

ある研究で得られた結果が、同じ条件で繰り返し測定した場合に、どのくらい同様の結果が出るのかを示す。結果の一貫性や安定性の基準となるものです。

内的妥当性

その研究において、測定したいものがどの程度正しく測定で来ているかを示します。原因と結果を考えるうえで重要です。内的妥当性を損なう可能性のあるさまざまな要因の事を、内的妥当性の脅威と呼ばれています。

内的妥当性の脅威

・実験と並行して起きた実験がいの出来事の影響

・参加者の成熟や加齢などの自然な変化による影響

・測定の反復による影響

・測定装置の変化による影響

・極端な測定値が平均へと回帰することの影響

・標本抽出の偏りによる影響

・実験操作によって特定の種類の欠損値が生じた事による影響

・様々な脅威が標本抽出と相互作用して生みだす影響

・共変する2つの変数のどちらが原因であるか不明であるため生じる相関関係の脅威

・実験操作に関する情報が操作対象者間で共有されてしまう事による影響

・実験操作によって生じる不平等や不利を解消または挽回しようとする事による影響

外的妥当性(一般化可能性)

ある研究で得られた結果が他の事例においてどの程度当てはまるかを示します。

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